KDS 桑沢デザイン研究所同窓会主催イベント
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講師よりメッセージ

回の講座は、問いかけを持った哲学的思考が、デザインに与える影響を、侘び寂びとモダニズムをテーマで切り込み、普段からの捉え方を根本から改革しようとする小さなきっかけ。わずか二日間では、それは本の少ししか垣間見ることしか出来ないかもしれないけれども。

こんにちは、講師を務める、齋藤セシリアかおるです。

沢の姉妹校、東京造形大を卒業し現在私はデザインの一部と言えるFine ArtとDesign Work 、空間創造ディレクション、そして今回の講座の元となる研究を行っています。

が桑沢の夏休みの講座を開講するようになり三年目になります。講座の主管を務めてくださる由良さんのご紹介で、同窓会会長 八十島先生にお会いしたことがきっかけでした。
この講座は、日頃から感じている疑問を、夏休みという遊びながら自分を養える時期に、デザインに携わる大切な課題を、共に探ってゆくものになると思います。

この講座を開講する直接のきっかけは、どこかで、目にしたことがあるかもしれませんが、二カ月でデザイナーになれるとかいう Facebook 広告でした。最近は、とかく、即席が好まれますが、二カ月で果たしてデザイナーとしての準備は整うのでしょうか。

この世の中にあるすべてのデザインされた物事を見渡してみて、どうでしょう、それを生み出しているのは、デザイナーだからです。正確には、デザインを考えだす姿勢、企業の目的にもあります。中には、素晴らしいデザインもあります。

界の素晴らしいデザイン、それは創り出したデザイナーの、デザイン哲学が素晴らしいが故に作られたものが素晴らしいのではないだろうか。

_では、どうやって、そのデザイン哲学を身につけるの_
それが、今回の開講の理由です。

企業の目的に影響力を持てるハウスデザイナー、またはフリーランスデザイナーであること。そのヒントになれば、と思い企画されたのが、今回の講座。

○ 講座はどんな場になるの?

言で言えば、自分がなりたいデザイナーとしての姿勢を整えるきっかけを知り体験する場。

それは ありがちな、ノウハウやパターンからデザインを思考しデザインしようという安直な考え方から離れること。
「デザインを考える素地を養う、知識の中の知識と体験 」を深める場にしたいと思う。

 

○ 今回のテーマ、侘び寂びとモダニズムを掘り下げるのは何故か

れは、ロンドンのクイーンメリー 大学、レディング大学の環境工学博士、デレック名誉教授からのメッセージでした。教授と私は現在、2020年に向け、共著出版のために執筆を進めているのですが、
自分たちの本には、是非、侘び寂びについて言及したいから、この本を読んでほしいとあり、それで、彼が推薦する本を読みました。

日本の茶の湯のコンセプト侘び寂びと、モダニズムを対比させながら書かれた、建築家 レナード コーエンの本
WabiSabi for Designer , Archtect, Poet , Philosopherです。

○ この先、世界にはどんなデザイン、またデザインする姿勢が必要なのか

レック教授は環境工学の第一人者で、建築や都市計画を中心としたプロジェクトで、世界中のデザイナーと共同作業を行っています。

例えば彼が考える、働く環境を整える条件としては
_ 自然と親しめる環境__ はデザインにはマスト。何故なら、
自然環境が足りなくなると、作業効率、創造性にも影響を与えるからだそうだ。

__ そんな環境を作りだしたモダニズムデザインのコンセプトには、何が足りなかったのだろう。

界の先端を行く、ヒューマンな研究者達や、世界的なデザイナー達は、日常の暮らしや世界を見渡すと見えてくるモダニズムの悪影響からの回避や、ポストモダニズムについて真剣に考えている。
あなたも何処かで目にしてると思うのですが、最近では、死んで打ち上げられる鯨が 増えている。鎌倉で打ち上げられた鯨の死骸の体内にはプラごみが詰まっている上に、猛毒化学物質であり、胎児に影響を与えてしまう、マイクロプラスチックも含まれていたそうだ。

それらを作ったのは、企業でありデザイナーだが、実は消費者であるとも言える。これは、海に泳ぐ魚を食べることは、健康を脅かす大問題につながっている、と想像がつく。

近のファッション界は、動物愛護や環境保護を視野に入れた取り組みが始まった。

こんな風に、デザインと自然環境は密接だ。デザイナーの仕事は、ファッション、車、家電だけでなく全てである。今ある問題は、仕組みや環境を作りだすのもデザイナーの役割りだが、それが足りなかったためではないのか。持続可能なデザイン、環境を整えることを視野に入れたデザイン、国連のガイドラインSDGsに取り組む必要性は益々増えて行くだろう。

それには、疑問を感じる感性、はてな?という気づき無く、
役立つデザインは、生まれてこない。

○やや 人間に寄り添って現在の状況を見てみると、、

日、洪水のように押し寄せる情報何かデザインされたものこと。それに関わる大多数の疲弊するデザイナー達 が沢山。やりたいことがやれないデザイナー達…何故だろう、
どうしたら良いのだろう。

には、デザイン環境やデザインの目的に悩まないデザイナーも中にはいるだろう。でも、気づいてないだけかもしれない。

かしながら、本気でデザインしたい人にとっては、デザイン環境、デザインの目的、自分の仕事の仕方を考え抜き、どうやったら、良いものを生み出せるのか、常に自分のデザインマインドを切磋琢磨し、疑問を感じ、デザイン哲学を ブラッシュアップているのではないだろうか。

このような状況や疑問、課題に対し、世界の研究者達が、『日本にある古来からの侘び寂びの世界観』に、その答えを見いだそうとしていると知った。

なんでだろう?

でも、なんだかワクワク!
日本人のDNAには、何がある?(あ、これは、今回の講座では時間が足りず、トピックに出来ない深淵な事だけど。)

○ 侘び寂びとデザイン思考と、はてな?には、どんな関係あるのか

び寂びについては、研究者により解釈は様々だ。
モダニズム、然り。

とにかくデザインをやりたい、または、世界的なデザイナーになりたい、多ジャンルのデザイナーになりたい、21世紀最先端のデザインに、持続可能なデザインに、一体何が必要か。

デザイン哲学を深めたい、素晴らしいデザインを生み出したい、本当にカッコいいデザインとは?を創り出したい人に向け、みんなと創り上げる、深く楽しい講座にしたいと思っている。

参加を決めた方は、自分なりに、侘び寂びやモダニズムとデザインについて、考えてみておいてください。

では、お目にかかるのを、楽しみにしています。

齋藤セシリアかおる

心の環境設計Artlosophy感性エジュケーションFounder / Cecilia K Art & Design Studio(空間創造デザイン&ディレクション) / Veda Student / Vegan
Artist : 2019 NY, Europe, Bulgaria, Korea 等でArt作品発表 / Textile Design for Indian Companies.東京造形大学卒。

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